厳しい小売業界の中で好調を維持しているアメリカの超富裕層向けショッピングモール「バル・ハーバー・ショップス」

写真:© Scott McIntyre / Bloomberg

アメリカの小売業界は、一部のモールが生き残りに向けた資金調達に必死になるほど厳しい状況だ。そんな中、米フロリダ州マイアミビーチの防波島の北端にある3階建ての超富裕層向けのショッピングモール「バル・ハーバー・ショップス」は、店舗引き留めために賃料を引き下げるどころか、入居待ちのリストができるほどの好調を維持している。また、現在4億ドル規模の拡張も計画しているという。

一般的なモールとは異なり、高級リゾートのようなバル・ハーバー・ショップスでは買い物客はバレーパーキング(店が提供する駐車サービス)に30ドル(約3200円)を支払い、高級車を正面出入り口近くに駐車してもらう。ショッピングモールに入ると、ブルガリやハリー・ウィンストン、ショパールなどの有名ジュエリーブランドが並ぶ。

バル・ハーバー・ショップスだけでなく、ニューヨークの「アメリカーナ・マナセット」、ラスベガスの「フォーラム・ショップス・アット・シーザーズ」、ロサンゼルスの「ザ・グローブ」など、富裕層向けのショッピングモールはどれも好調だ。

日本でも富裕層向けの戦略を真剣に検討し始める百貨店が出始めるなど、小売業界で富裕層ビジネスへの関心が高まってきていると感じている。バル・ハーバー・ショップスのように完全に超富裕層向けにシフトするのは難しいかもしれないが、このような動向をヒントに富裕層戦略を進める、あるいは始める/見直す動きがでてくるかもしれない。

参考:This U.S. Mall Is Only For the Rich, and It’s Doing Just Fine

 

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