アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、日本、中国、メキシコの富裕層顧客を対象とした、Luxury Institute社の2018年の富裕層産業調査結果から、10年前はほんの一握りだったオンラインストアの導入が、富裕層を対象とするブティックや百貨店の間で拡大傾向が続いていることが明らかになった。38%がオンラインストアを保有しているという。
富裕層顧客の52%が実店舗での購入を好む一方、21%はオンラインでの購入を好む傾向が見られた。残りの27%は特にこだわりはないという。2017年の富裕層産業調査結果と比較すると、実店舗を好む富裕層は2%減少した一方で、オンラインを好む富裕層は2%向上した。
とは言うものの、まだ実店舗販売が企業収益の原動力であることに変わりはない。世界的に見ても、富裕層は高級品の60%を実店舗で購入している。具体的にはブランドブティックでの購入が36%、百貨店での購入が24%だ。
当社が過去に実施した日本人富裕層を対象とした調査でも、富裕層がオンラインショッピングを利用するケースは増えてきている。日本国内の百貨店などの小売業では、富裕層ニーズにあわせて実店舗とオンラインショッピングの利便性などを充実させていく必要があるだろう。
Luxury Institute社の調査結果にもあるが、オンラインショッピングでは高級ブランドなどの公式オンラインショップから直接商品を購入したいというニーズが多く見られるほか、無料配送やオンラインでの優先的な商品の予約などへのニーズも高い。一方、実店舗ではプロフェッショナルなスタッフが顧客ごとにつき、ショッピングの間独占的にアドバイスをしてくれたりするサービスが高い評価を受けている。
本文でも触れたとおり、当社には小売業向けの富裕層調査の実績も多数保有しています。百貨店や高級ブランドなどで、富裕層向けの店舗販売やオンラインショッピングを強化していきたいとお考えの方がおりましたら、ぜひ一度お問い合わせください。