ロシア銀行の金融危機!?ロシアの富裕層が手持ちのドルを「欧州の銀行」に預けるワケ

現在、欧州銀行の一大事業の軸となっている資産管理のマーケットとして、ロシアの富裕層が存在している。
なぜ、ロシアの富裕層は欧州の銀行に個人の資産を預けるのだろうか。
その大きな理由はロシアという大国の政治的背景が大きく関与していると想定される。

<ロシア経済の背景とは>
ロシアの莫大な収入源には、「武器の輸出」である。もちろん、ダイヤモンドや鉄などといった天然資源に恵まれている部分も大きく付与されている。
実際、2015年は穀物など食料の輸出で得た金額のほうが、軍事用ヘリコプターなどの武器の輸出よりも多かった。
だが、穀物の取引価格あ原油価格と同じで予約ができず、変動が激しい。ロシアとしては、法にのっとってさえいれば、武器販売のほうがビジネスとして頼りにでき、それがロシアの財源を支えることになるのだ。

<ロシアの銀行とロシア富裕層が抱える問題とは>
ロシアの労働者の平均月収は300ドルと言われている。
その反面、ディミトリのような仕事をしている人は、いい月になるとその1000倍も稼ぐこともあり、ロシア国民の格差は欧米のさらに上をいくのである。ロシア富裕層においては、国外の別荘やヨットはもちろん、プロサッカークラブまで手に入れることもできる。
しかし、彼らはドルの扱いにかなり慎重だ。
だが、ロシア銀行においては、政府の不透明な形での関与に加えて、一貫性のない規則でなにかと制限しようとしている。おまけに、アメリカやEUがロシアにさまざまな制裁措置や制約を課したことで、彼らはロシアの銀行に対して敬遠するようになった。

<ロシア富裕層はドルをどこに貯めておけばいいのか>
国の金融情勢が不安定の状態で、ロシアの富裕層はどこにドルを預ければいいのか。
彼らがいきついた先は「キプロス」であった。
キプロスは、投資の見返りに市民権を付与するようになったことで、ロシアの富裕層の間でお金を預ける先として人気になった。
2017年までにキプロスのパスポートを手に入れたロシアの富裕層の数は1000人を超えるという。
但し、すべてが合法的に得たお金ではなく「汚いお金」や「マネーロンダリング」にて合法的に得たお金に見せかける層もいるのは確かである。

<ヨーロッパの一大事業が大惨事を生み出すことも>
ロシアの富裕層の資産管理は、欧州諸国においては、一大事業とされているが、その反面扱い方を誤ると大きな損害を被ることがある。その代表的な例が「ドイツ銀行」である。
ドイツ銀行は「ミラートレード」という手法を考案し、ロシア人資産家のルーブルを別の通貨に交換していた。ドイツ銀行は2年半以上にわたって2000兼甘利のミラートレードを実行した。
その額は数十億ドルに及び、「カーディアン」などの新聞、メディア各社はドイツ銀行の行為を「ロシア最大のビジネス」と呼びソ連崩壊後の富や権力の奪い合いにまで発展した。

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